1835年(天保6年)
石切橋のたもとに創業。
初代 紋次郎が天保6年6月26日に、現在と同じ石切橋のたもとにて、蒲焼店「はし本」を始める。
二代目
初代 紋次郎の養子として、「はし本」を継いだ興助が二代目となり、紋次郎の技や味が受け継がれる。
三代目
三代目は興助の長男 週次郎。
四代目
四代目 小次郎の頃には、東京大空襲で石切橋一帯が焼け野原となるが、再び同じ地で営業を再開。
五代目
五代目は小次郎の長男 小太郎。写真はその当時美食家として知られた作家(前列中央)との一枚。
現在
現在の店主は、はし本で修行する傍ら、うなぎ問屋で目利きの勉強をし、先代より引き継ぐ。天保6年と同じ場所で、同じ味わいで本日も営業しております。
武家社会であった関東は関西とは違い、切腹を彷彿させる腹開きを嫌い、うなぎは背開きにします。また、一度蒸してから焼くのも特徴。
「はし本」ではうなぎの質によって、蒸し時間を変えており、そうすることで柔らかくふっくらと仕上がり、外は少しパリッと中はふわっとした食感が楽しめるのです。
創業当時から同じ原料、同じ製法で足され続けたタレは甘すぎず辛すぎず。備長炭の上でタレをつけながら、二・三度ひっくり返してサッと焼き上げるのが「はし本」の蒲焼です。
焦げ目も付けて、香ばしい香りとうなぎ自体の味わい、タレの風味がしっかりとお楽しみいただけます。
現在の店主である六代目は「はし本」で修行する傍ら、朝早くに鰻問屋へ通い、目利き修行していました。
そのため、皮の艶はもちろん、触った感触や弾力で品質を見分け、しっかりとうなぎの味わいをするものを選んでいます。
また、舌の肥えた常連様ように、歯ごたえと旨いを備えた一年以上成長したひね子を仕入れるなど、素材選びからこだわっております。
うなぎには、一年未満の新子と一年以上成長したひね子があり、味わいにも違いがあります。皆様はどちらがお好きですか?
新子(6~8ヶ月成長)
若いため身がふっくらと柔らかに仕上がるのが特徴。外はパリっ、中はふわふわとした食感を楽しみたい方におすすめです。
ひね子(1年以上成長)
新子に比べて、歯ごたえがありうまみが感じられるのがひね子の特徴です。深い味わいと食べ応えのある鰻を楽しみたい方におすすめです。